切絵の材料は、薄いシート状のもの。例えば、紙、布、ビニール、薄い板など。楽に切れるものならなんでも使えます。
シートの中では、紙が一番身近で使いやすく入手しやすいものです。ここでは紙を中心にした材料を紹介します。
和紙は、表面に繊維が見えるので光沢がなく、落ち着いた雰囲気になります。
紙質は薄く柔らかく切りやすいですが、水を吸うとちぎれやすいので糊付けに注意が必要です。繊維が長いので、曲面に貼り付けてもよくなじみ、工芸に便利です。長い繊維は切れ味の良い刃物で切る必要があります。(切れ味が悪いと、切り口が汚くなる)
繊維の長さを利用して、ちぎってぼかす効果も出せます(ちぎり絵)。
手漉き和紙は高価ですが切れ味が良く、切る楽しさが味わえます。
洋紙は、種類も多く色数の多いものもあり、表面の表情が豊かで色彩の表現にも向いています。
基本的に印刷に使うための紙ですので、表面が滑らかでつやがあります。和紙より堅めですが、その分張りがあって扱いやすいかもしれません。
水分を沢山吸うと波打ってしまうので、糊づけや色付けは注意が必要です。
金額的には和紙より安価のようです。
紙の性質 和紙と洋紙 紙の歴史 手漉き和紙 製紙 世界の紙 参考文献
薄いシートは切ることが出来ますので、切絵につかえます。素材により接着剤に注意が必要です。
化学合成して作られたものは、ほとんどが薄く丈夫で変質しません。透明なものもあるので、特殊な用途に使えます。
接着剤は専用のものか粘着シール、スプレー糊を使います。熱に弱いものが多く、ホットメルトは使えません。
透明なものは糊が透けてしまうので、全体を貼らないか専用の糊を使います。
繊維を撚って糸を作り、糸を織ったものが布です。しなやかで、切った後の切り口処理や扱いが難しいので、切る前に裏に粘着シールやホットメルトシートを貼っておくと扱いやすくなります。
不織布は布の様に繊維を糸にしないで、繊維のまま圧着させてあります。繊維同士が接着している点は紙と同じですが、水素結合ではないので水に強いのが特徴です。
紙と不織布の中間のものも多く境界はあいまいです。紙と同じように扱えます。
切るための専用の道具があり、押して切ります。接着剤は木工用ボンドが使えます。
丈夫で表面を加工できるので、面白い効果ができます。
木でできているシートは木工用ボンドで貼ることが出来ます。
コルクシートは厚みがあるので、それを利用した効果も面白いでしょう。
自然素材で薄いもの(葉、花びらなど)は、変色したり変形したりするので、特殊な効果を狙う場合しか使えません。
金、銀、銅、錫、アルミ二ウムなどの金属を薄くのばしたものを箔(はく)といいます。金属表面は酸化しやすいので、色が変化する場合がありますが、独特の光沢は特殊な効果を狙う場合は面白いでしょう。
箔は強度がないので、ナイフで切るより鋏で切る方が楽かもしれません。布と同様、裏に粘着シールやホットメルトシートを貼っておくと扱いやすくなります。
裏に粘着材がついたもので、粘着剤側には表面処理した紙(剥離紙)がはってあります。
粘着剤によってははさやナイフについて切りにくいものがあります。フッ素コーティングしたはさみを使います。
線のタイプの切絵では、粘着シートを使うテクニックがあり、剥離紙に工夫が要ります。
看板やPOPなどで使われるものは、自動的にカットする機械でシートの表面を切り、剥離紙を剥がして貼り付けます。屋外に長時間さらされるので、紫外線や気候により剥がれないように、シートの表面や粘着剤が工夫されています。粘着力は強く、一度貼ったら動かせません。
軽いのが特徴で、薄い板はナイフで抵抗なく切れます。接着剤は専用のものか両面粘着テープ、スプレー糊を使います。
厚めの硬い紙のことを板紙(いたがみ)といいます。主に箱などの梱包用です。英語でボード(bord=板)と呼ぶところから名前がついています。段ボールは段があるので段ボードが訛って、段ボールとなりました。ボール紙も同じです。
板紙は切る紙としてはあまり使いませんが、台紙として良く使われます。表面に白くて滑らかなケント紙を貼ったケントボードは、切絵の台紙として最も一般的です。
段ボールは未晒しの色や段の模様を利用しても面白い。
硬いので、カッターナイフ(大)で切ります。
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